知らず知らずの間に進行し様々な病気を引き起こす動脈硬化。日本人の死因1位のガンに次いで死亡率の高い心疾患、脳血管疾患も動脈硬化が原因となっている事が多く、動脈硬化の進行を遅らせる事は健康寿命を伸ばすためにも非常に大切な事です!
今回、「動脈硬化」について、関西医科大学総合医療センター 血管外科 駒井 宏好先生に伺いました。
動脈硬化とは?
動脈硬化とは血管がどのような状態になっていることなのでしょうか?

血管を傷める要因としては「血圧」、糖尿病の方は「血糖・コレステロール」が挙げられます。
血管の壁が分厚くなってしまうと、血管が硬くなったり、石灰化と呼ばれる状態を引き起こしたりしてしまいます。この石灰化というのは、先程お話した「傷んだ箇所にカルシウムが蓄積して起きること」を意味します。

一言で動脈硬化と言っても様々な種類や段階があるということですね。
動脈硬化が原因で起こりえる病気について教えてください。

特に心臓については、そこの血流が悪くなると心筋梗塞と呼ばれる状態になり、心臓の筋肉が死んで動かなくなることが起き、また、脳であれば、脳の血管が詰まって脳卒中を発症することもあります。脳梗塞、脳出血といった病気もこれが原因です。
腎臓についても、動脈硬化性の腎不全があり、血管が悪くなると腎臓へ向かう血液が足りなくなり、腎臓の主な働きである尿を作って不要な物質を体外に排出するということが出来なくなります。
また、それが足に来た場合は、足の血管が詰まって足先が壊死する恐れもあります。
全て、動脈が閉塞して起こりうる症状と言えます。
そして、それらは、元はといえば「動脈硬化」が原因で起きているということです。

その中で、特に日本人に起きる可能性が高い病気はありますか?

これらのガン以外の疾患はもとを辿れば、動脈硬化に起因するもので、動脈硬化性の疾患としてまとめると、ガンに匹敵するほどの人数が毎年亡くなっていると言えます。

動脈硬化と関係のあるように思う、高血圧やその他の原因についてお聞かせください。
動脈硬化は何が原因で起こる?
動脈硬化と高血圧との関係、様々な原因について教えていただけないでしょうか。

これらの要因が組み合わさって、動脈硬化を早めてしまいます。





動脈硬化は気づきにくく自覚症状がないといわれていますが、本当でしょうか?

動脈硬化自体はいつから始まるかというと、10歳から始まっているとも言われていますので、元気な20代、30代でも動脈硬化は徐々に進んでいると言われていますね。
そういう意味では、気付かずに進んでしまっている恐れもあります。
だからこそ、気付かないうちから意識して予防をしていくことが大切です。

動脈硬化が進んでしまった場合に改善できる具体的な方法について伺います。
まず、動脈硬化は改善可能でしょうか。
動脈硬化を改善するには
動脈硬化を改善できる具体的な食べ物(油など)や生活習慣はあるのでしょうか?



あとは、「糖を摂りすぎない」「間食を控える」「食後2時間程度経過してから寝る」等の細かな注意点は多くあります。特に言うのであれば、「ジャンクフードを控える事」も重要です。ジャンクフードが人間の寿命を縮めているとも言われています。
生活習慣で言えば、適度な運動を心がけることですね。ジョギングをしたり、マラソンをしたり、ウエイトトレーニングを行うというレベルでなくても、一日30分程度の散歩を継続することで十分です。呼吸が乱れるほどの運動ではなく、歩いているとジワッと汗をかく程度の有酸素運動を毎日30分継続することで脂肪が燃焼します。


これはサバやサンマの青魚に多く含まれています。

ただ、そういったことに取り組むのが難しい方もいらっしゃると思います。そういった方が利用できる「動脈硬化を改善する薬」はありますか?
動脈硬化を改善する薬はあるのでしょうか?




駒井 宏好先生ありがとうございました!
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病院名 | 関西医科大学総合医療センター |
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所在地 | 〒570-8507 大阪府守口市文園町10-15 |
受付時間 | 【初診】午前8:30~午前11:30 【再診】開門時(午前7:30)~午前11:30(特殊外来を除く) |
休診日 | 日曜日、祝日、第二・第四土曜日、年末年始(12月29日~1月3日) |
公式ホームページ | http://www.kmu.ac.jp/takii/index.html |